打ちっぱなしコンクリートの中にあたたかさを、木とグリーンで魅せる【Bistro 碧い月】

今回ご紹介するのは、世田谷線・上町駅から徒歩2分の場所にオープンしたイタリアンビストロ「Bistro 青い月」。
もともと「もんじゃ屋」を運営されていたオーナー様による新業態出店で、空間設計から施工までを紡ぐ工房が担当しました。物件探しの段階からご一緒し、もとはジュエリーショップだった空間を、イタリアンレストランへと大きく転換。コンクリートの質感を活かしながら、木とグリーンを基調に温かみを加えた、スタイリッシュで落ち着ける店舗に仕上がりました。
この記事では、現場での工夫やレイアウト設計、施工スピードの秘密まで、紡ぐ工房ならではの視点で空間作りの舞台裏をお届けします。
ー工事中に印象的だったことはありますか?
紡ぐ工房では、一人の職人が複数の作業工程を担う「多能工スタイル」を取り入れています。今回の現場はスペースが限られていたこともあり、電気工事・大工仕事・塗装といった作業を一人でこなせる職人が対応しました。通常なら15業者ほど必要になる内容を、約5業者で完結させることで、全体の納期も短縮することができました。
オーナーさんの素早い決断力とスムーズな連携
ー施工の中で印象に残っていることはありますか?
ややタイトな納期ではありましたが、オーナーさんの判断が非常に早く、施工が滞ることがありませんでした。ダクトや配置の変更なども即断即決してくださり、私たちとしても大変助かりました。
ー現場チームとしての連携はどうだったでしょうか?
弊社では多くのプロジェクトで同じチーム編成を採用しているため、現場の連携が非常にスムーズです。職人同士の信頼感が高く、初対面の業者同士で作業するよりも圧倒的に効率的です。
これから飲食店を始めたい方へ
ー開業を検討されている方へアドバイスはありますか?
物件選びの段階からご相談いただけると、工事費・スケジュール・デザインのバランスが取りやすくなります。どのような設備が残っているかで、初期費用は大きく変わるため、物件を見極める段階からプロの視点を取り入れるのが大切だと思います。
ギャラリー
編集後記
「碧い月」は、コンクリートの硬質な質感をベースにしながらも、木やグリーンのあたたかみを巧みに取り入れた、上町らしい穏やかさと洗練が共存する店舗です。空間に“らしさ”を押し込むのではなく、既存の素材を活かしながら柔らかく馴染ませていくような設計姿勢が、店の雰囲気そのものに表れています。
紡ぐ工房では、店舗の立ち上げにおいて、物件選びから設計・施工まで一貫してサポートしています。ご希望の空間イメージを一緒に言語化し、形にしていくプロセスを大切にしていますので、これから飲食店を開業される方は、ぜひお気軽にご相談ください。